ボクサー内山高志を分析する!~蛇の様な狡猾な戦略家。
こんばんは。
今宮ゆうきです。
今回は元世界スーパーフェザー級チャンピオン内山高志の戦い方ついて書いていきます。
BOXING BEAT(ボクシング・ビート)2010年 08月号 [雑誌]
- 発売日: 2010/07/15
- メディア: 雑誌
①重く長いジャブと強烈なボディーブローで相手を弱らせ動きが鈍くなってからKOで倒す!
内山の長所は破壊力です!
右は勿論、左1本でも相手を棄権に追いこみます。
(三浦戦など)
短所はスピードの遅さです。
ワンツーもフットワークも遅く、近代ボクシングで長く世界チャンピオンを勤めた者の中では異色の存在とも言えます。
この2つの特徴を持つ内山の基本戦術はジャブとボディーブローで相手にダメージを蓄積させ、動きが鈍くなったところでラッシュをしてKOする!というものになります。
②打たれ弱いので、慎重に戦う!
内山はあまり打たれ強くなく慎重に戦います。
相手に接近してラッシュを仕掛けるのは相手が力の入ったパンチを打てなくなってからです。
この点は私が以前にイチロー引退時に記事を書いた長谷川穂積とは正反対です!
戦略としては内山の方が正しいと思います。
(長谷川の危険な打ち合いを仕掛ける精神は個人的には大好きですが、戦略的には正しくないです。)
③試合中も常に冷静に戦う!
内山は相手からパンチを顔面に受けた場合、ポイント的に問題が無ければ踏ん張らずにダウンを"選択"し体力の回復に努めます!
また周りから「倒しに行け!」と言われても内山自身が「まだだな…」と思えば冷静にジャブでダメージを与え続けます。
この試合中の冷静さは世界のボクサーの中でも史上最高レベルだと思います!
私はボクサー内山の最も優れた点はパンチ力では無くこの冷静さだと個人的には思います!
パンチ力という才能を持ちながら同時にスピードの無さという明確な欠点が合った内山はデータ解析が進んだ現代ボクシング界では対策を立てられ易い存在だったと思います。
しかし内山はその明晰なボクシング脳で自分の弱点をカバーし、長期防衛を果たしました。
同じ長期防衛を重ねた長谷川穂積とは才能のあり方も戦略も正反対で面白いなあと個人的には思いました。
(長谷川は打たれ弱いのに自分から打ち合いを仕掛けにいく。打たれ弱いなら相手がバテる終盤でもラッシュを打てるスタミナを付けるなど、才能と努力でゴリ押す。)
二人は階級が1つ違いで年齢も比較的に近いので、もし現役時代に試合をしていたら、どうなったのか気になります!
恐らく戦えばどちらが勝ってもKO勝利でしょう。
10回やれば勝ち越すのは冷静に試合を運ぶ内山かなと思います。
10回中3~4回位は長谷川が神がかり的な連打やカウンターで内山をKOするかなと思います。
今回は以上です。
それでは、また。