七つの会議(池井戸潤作 映画版)の感想 ネタバレあり。
こんばんは。
今宮ゆうきです。
今回は七つの会議の映画版の感想を書いていきます。
あらすじは
です。
まず結論から言うと、とても面白かったです!!
サラリーマンが見たら、「仕事とは何か?」と考えさせられる重厚さもありつつ、コメディーチックなシーンもあり、二時間があっという間でした。
以下、良かった点をまとめていきます。
①真面目なシーンと笑えるシーン、濃い顔芸のシーンと主役二人(原島(ミッチー)と浜本(朝倉あき))の微笑ましい掛け合いのシーンのバランスが良い。
池井戸潤の作品が映像化すると大抵、顔芸合戦が繰り広げられます(笑)
この作品も例外では、ありません。
池井戸作品の常連である香川さんはバンバン顔芸を披露しますし、野村萬斎は特徴的な笑い方や立ち振舞いで独特な存在感を放っています。
しかし、主役二人(原島と浜本)が普通のテンションで演技していて、キャラクター性も可愛らしい感じなので、良いバランスになっています。
もし、この二人も「ド、ド、ドーナツの金額が~!会わないっ!!(目を見開いて顔を震わせながら)」みたいな演技をしていたら、顔芸で胃がもたれていたところでした(笑)
やはり、あの演技は要所でアクセントとして使ってほしいところです。
また、人が左遷されたり、リコール隠しなどの重いシーンが多い中、笑えるシーン(原島が吐いて、浜本がハンカチを差し出し、そのハンカチを原島が口を吹いた後に返そうとした時に北川が「洗えよ!」と突っ込んだシーンなど)も挟んで重くなりすぎない様にしていたのも良かったです!
②原作にいた嫌な奥さん達がいなかった。
原作にいた性格の悪い奥さん達(八角以外の奥さん)が出ていませんでした!
私は池井戸作品に出てくる性格の悪い奥さん達とサラリーマン達の喧嘩シーンを見ると、いつもテンションが下がっていました…
夫婦喧嘩のシーンがリアル過ぎて…(笑)
これが無くなっている事により、映画を見る上でのストレスが激減しました。
③職場の人間模様がリアルにかつ分かりやすく描かれていた。
部署間の対立や仕事に対する考え方の違いによる個人の対立などが、ほどよく誇張されて分かりやすく描かれていました!
会社とは人間が集まってできる物であり、その行動基準は合理的でない物によって決まる事が多々ある。という会社やサラリーマンの駄目な部分をよく表現できていたと思います。
④豪華俳優陣による見応えのある演技
大企業によるリコール隠しという壮大なテーマに負けない力強い演技を皆さんされていました!
池井戸作品の常連メンバーが多く代わり映えはしませんでしたが、その分、俳優陣の演技や掛け合いが安定していて、スムーズに作品の世界観に入っていけました。
特に物語終盤で野村萬斎さんと香川さんが二人で語り合い、香川さんが「俺達のサラリーマン人生は…何だったんだろうな…」というシーンは泣きそうになりました。(今から20年後のサラリーマン生活の後半に見てたら、間違いなく泣いてました!)
以上が感想になります。
それでは、また。
- 作者: 池井戸潤
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